慈恩寺の四季

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慈恩寺の四季

春「稚児桜」

稚児桜
山門をくぐりわずかな石段を登ると香炉の煙を被る。
その西隣にあるのが慈恩寺稚児桜です。山形城主最上義光(もがみよしあき)公寄進の桜と伝えられています。
慈恩寺一切経会の頃に開花し、その際に舞われる稚児舞(明治以降稚児舞は無し)の童待機場所になっていました。
本来の桜の名称はわからず、いつしか稚児桜と呼ばれるようになりました。サクランボのように葉がでてから、下に向け咲きます。花弁が250枚から300枚越の2段咲になるのが特徴で、「清楚」「可憐」「気品」の3拍子揃った名桜です。

夏「慈恩寺蓮」

慈恩寺蓮
慈恩寺の山門前の池に昔あったという慈恩寺蓮が、約半世紀ぶりに古里慈恩寺に帰ってきました。平成24年4月、醍醐地区景観まちづくり協議会が白鷹町山口地区の蓮池で守り続けられていた慈恩寺蓮100株ほどを分根してもらい、地区内の水田に移植、会員たちが作業に汗を流した結果、見事に開花。
慈恩寺蓮は古代蓮の一種で、直径25~27cmの大きな花、薄黄色の花弁16~18枚の一重咲き、先がうっすら紫紅色で葉の表面はざらついています。
開花期は7~9月と長い。仏教では、西方浄土(極楽)は神聖な蓮の池だと信じられていたので、寺の境内に蓮池がつくられたと言います。蓮は泥より出でて美しい花を咲かせるので、煩悩に汚されない清浄無垢の仏と対比され、尊い仏の座る座布団に用いられました。

秋「彼岸花」

彼岸花
秋の彼岸を過ぎた頃、境内一体に彼岸花が咲き始めます。仁王堂坂から最上院、そして本堂へと続く参道わきで、深紅の花が参拝者を出迎えます。
日陰を好む彼岸花は秋の涼しくなった頃に咲くとされます。慈恩寺には約50年前頃から群生しており、今では寺院と花のコラボレーションを写真に収めようと、多くのカメラマンが訪れるフォトスポットの一つとなっています。

冬「雪囲い」

雪囲い
11月下旬になると、これからの雪のシーズンに備え、本堂や山門などの冬支度が行われます。雪による損傷や劣化を 防ぐため、建物の周囲をシートで覆う雪囲いが設置されるのです。
積雪の多い東北ならではの光景です。冬の境内は凛 と張り詰めた空気と、深々と降り積もる雪がお寺本来の姿を際立たせ、水墨画のような荘厳さを楽しめます。
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